そもそも建築時に答えが出ている。
建築利回りは最低10%以上!
「建築費用が高いから家賃も高く設定できる」は間違い
ポイント5のキャッシュフローに続き、土地をすでにお持ちでこれから建築をお考えの方に向けた指標となるのですが、 以下が目指すべき建築利回りとなります。
建築利回りは最低10%以上
色々なオーナーを拝見していると建築費用が高い場合が多いです。 特に、大手メーカーだとブランド力もありますので建物も高品質です。 品質が良いということは建築費用も高額になります。
しかし、建築費用が高いほど家賃も大きくとれるかというと違います。
例えば、T社の見積もりでは交渉前の概算工事費が6億7200万円です。 最低利回りは10%以上確保する必要があるので、6720万円の利回りでないといけません。
仮に、周辺相場が家賃5万円だとします。 大手で作ったから家賃10万円を取れるかというとそうではなく、どうしても周辺相場にならった家賃になってしまいます。 相場より若干上、程度であればよいかと思いますが大きく逸脱した家賃にすることはできません。
建築する物件のブランドはもちろん重要です。 しかし、どのくらいの利回りで運営できるかを把握することの方がより重要であると言えます。
よほど高い金額で建てなければ、建築から10年程度で税引き後の手残りが悪くなることはありません。 10年目以降で、初めて手元に現金が残らなくなり、後悔されるケースが出てきます。 建築して10年以上経ってから建築コストが効いてくるのです。
建築メーカーの基準利益や建築費は、会社ごとに決まっています。 一方、オーナーは周辺相場を考慮する必要があり、必要な収益はメーカーのそれとは大きく異なります。 無理なキャッシュフローを防ぐには、建築前に適正価格を見極めることが重要です。