その収支計画、本当に大丈夫?
サブリースは管理の手間がかからず、空室が出ても家賃保証をしてくれるので、安心して賃貸経営ができそうです。しかし近年、事業計画の甘さや説明不足などが問題になり、トラブルが急増しています。
出された計画を鵜呑みにしているだけだと、思わぬ出費や収入減が発生して、取り返しのつかない問題になってしまうかも知れません。
例えばこちら、実際の資料です。
相談にいらしたオーナー様のものですが、ご覧になって如何でしょう?
途中家賃改定で下がることはあっても40年間で164,613千円の累計手残り(税引前)が出るという内容ですが、下記のような点が気になります。
- 新築当時の家賃から40年目の家賃がほとんど家賃の下落がない。40年後でも6%しか家賃下落がない。
- 管理費、維持費の項目で維持費(経常修繕費等)の項目が全く計算に入っていない。
リペアのプランに入っていれば原状回復費用がかからないような表現になっていますが、リペアのプランを利用していてもエアコンや給湯器交換など項目によっては工事費が発生します。【契約書 第3条2項】 - リペアのプランの費用が40年間一定。
リペアのプランの契約書には2年毎に修繕費の改定が出来るものとするとあります。【契約書 第4条3項4項】
それですぐに返済ができなくなるなどということはないかも知れませんが、きちんと把握しておかないと大きな問題になる可能性はあります。
サブリースで家賃が保証されるとしても、賃貸経営を行うことには変わりありません。
発生しうる問題を回避して収益を上げていくには、しっかりと計画を把握して判断することが大切です。